呼吸器内科
2016年4月より、呼吸器内科に常勤の専門医が入職し、非常勤医師と2名で診療に当っています。当院では、最新のガイドラインに基づきながら、個々の患者さんに合った丁寧な診療をこころがけています。
呼吸器疾患の種類
呼吸器の病気には、気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患(肺気腫、COPD)、気管支拡張症、細菌性肺炎、肺抗酸菌症(肺結核、非結核性抗酸菌症)、肺真菌症、間質性肺炎(肺線維症)、肺がん、睡眠時無呼吸症候群など、さまざまなものがあります。
当科ではこれらの病気全般について診療しています。
呼吸器疾患の症状
咳(せき)や痰(たん)が続くときや息切れするときには、呼吸器内科を早めに受診することをお勧めします。特に喫煙されている方は要注意です。タバコの煙にはたくさんの有害物質が含まれ、気管支や肺胞に炎症を引き起こします。肺胞に炎症が起こると肺胞が壊れ肺気腫を生じます。息切れが出てから病院を受診した時にはすでに肺気腫が進行していることが多いのです。当院では呼吸機能検査や胸部CTにより肺気腫の重症度を正確に評価することができ、適切な薬物治療法を決めることができます。さらに、喫煙者の発がんリスクは高く、肺がん合併の頻度は非喫煙者の数倍と言われています。
自分だけでどうしても禁煙できないときには禁煙外来の受診をお勧めします。
呼吸器疾患の治療
気管支喘息(ぜんそく)は発作的に咳、痰、喘鳴(ぜんめい)、呼吸苦を生じる病気です。喘息の本態が気道の慢性炎症と認識されて吸入ステロイドが普及するようになってから、喘息患者さんのQOLは著しく向上しました。しかし、喘息発作で救急外来を受診する患者さんの中には未だに発作治療薬のみ使用している方が多いのです。治療が不十分だと気道の炎症が続き、喘息は難治化します。当科では、十分な問診や呼吸機能検査によって喘息をきちんと診断し、適切な治療を行います。気道炎症の指標となる「呼気NO(一酸化窒素)測定装置」を導入しています。
喘鳴のない咳が長引く病気に咳喘息(せきぜんそく)やアトピー性咳嗽(がいそう)があります。これらの病気の治療法はそれぞれ異なるので病因の鑑別に務めます。
当科に入院される呼吸器疾患の患者さんの多くは肺炎で、その中でも誤嚥(ごえん)性肺炎の頻度が高くなっています。当科では、抗菌薬の投与のみでなく、口腔ケア、嚥下(えんげ)評価・訓練、食事指導、呼吸器リハビリテーションなど、チーム医療を行いながら早期退院を目指します。
担当医師(常勤)
亀山 伸吉(かめやま しんきち)
呼吸器内科部長
担当医師(非常勤)
秋元 貴至(あきもと たかし)
順天堂大学付属練馬病院 呼吸器内科