作品名: | 「Silk-Gl ’74」 |
制作者: | オノサト・トシノブ |
略歴: | 1912年長野県飯田市生まれ。1922年に群馬県桐生市に移り住み、1935年の第22回二科展に初入選し、1937年には前衛グループ諸派を統合した自由美術協会結成に参加。当時、日本ではあまり見られなかった厳格な構成主義的作品を発表していました。その後、戦争、シベリア抑留をへて復員。そして、戦前の仕事を土台にして純粋抽象を追及。やがてこの作品に見られるような作風を生みだし、独自の画風を確立しました。日本国際美術展、ベネチア・ビエンナーレ、グッケンハイム国際展等に出品。1986年群馬県桐生市にて没しました。 |
シルクスクリーンの技法による版画です。朱色を基調に赤や黄、それに下地の白により、画面全体を覆うモザイク風の方形群から円形が浮かび上がる、細密華麗な幾何学的抽象様式の作品です。彼は、1954年ごろからこのスタイルを確立し、このシリーズ(絵画)の大作で多くの受賞と国際的評価を得ました。幾何学的図象でありながら、さわやかで明るく、暖かみのある作品です。
彫刻家 望月 菊麿